みんなの話題

西海市歴史ロマン探検隊 「雪浦ホゲットウ石鍋製作所跡」

雪浦の歴史郷土史に詳しい林吉行さんをリーダーに、西海市の歴史ロマンを求めて、探検隊を発足しちゃいました~

名付けて「西海市歴史ロマン探検隊」

西海市には、素敵なところがたくさんあるんです。そこには、物語とロマンが溢れています。

さあ、一緒に西海市の魅力を探しにいきましょう!!

・・・ということで

第一回目の今日(2月19日)は、雪浦にある「国指定史跡 ホゲットウ石鍋製作所跡」へ、行ってきました。

(ホゲットウとは、雪浦弁でホゲル:穴があく、穴をあける と トウ:洞、穴 が合わさってできた言葉)

この遺跡は、雪浦川上流、東西約200メートル、南北約150メートルの範囲内に点在する大小11ケ所の石鍋製作跡から構成されています。この種のものとしては国内でも最大規模を誇る遺跡です。

今日は、いろいろなつながりの方が集まり、なんと!!32名

気持ちの良い青空の下、探検隊は張り切って出発です!!

ところどころに案内の看板がありますが、案内人なしで入り込んだら迷ってしまいそうな山道です。

山のいたるところに、このような猪垣(ししがき)が連なっています。この辺り特有の結晶片岩という加工しやすい石で造られています。猪垣は、江戸時代に、田畑へ猪が入ってくるのを防ぐために作られました。西彼杵半島のこの猪垣は、全長80キロメートルにも及ぶということです。今も昔も、人間は猪の被害には、悩まされていたのですね。でも、こんなに重い石をこんなにたくさん。大変な重労働でしたね~

ポイントごとに、林さんが分かりやすく解説をしてくれます。

木漏れ日がまぶしい。森の土は、一歩一歩沈み込み、腐葉土のムッとした、いい匂いが上がってきます。ああ、幸せな午後のひと時です。

猪垣には、表と裏があるのを初めて知りました。こちら側は、猪垣の面が平らになるように石が積まれています。裏側は岩の凹凸がそのままとなっています。平らな面は、猪が足をかけて登りにくいということで、こちら側の猪を、その向こう側の田畑に行かせないようにした猪垣であることがわかるのです。

山道は結構急になってきました。少し息もはずんできました。

歩いている途中にも、切り出している途中の、石鍋の形がそのままに残された岩を見つけました。石鍋の跡がごろごろ・・・。 ひっかいたようなノミの跡もありますね。

ほら ノミの跡がはっきりと!!

あと少し、もうちょっと・・・

さあ、目的地に到着です。 「国指定史跡 石鍋製作所跡 ホゲットウ第6工房」

深ーい岩の裂け目。下へ下へと、石鍋を切り出しながら、掘り進んでいった結果、このような岩の裂け目となったそうです。上の写真の中央の下にある深い穴の底に、焚火をした跡があり、そこに残っていた灰を分析した結果、この遺跡が1000年前、平安時代末期のものと確定することが出来たそうです。掘り進んだ裂けめの底が1000年前ということなので、掘り初めの岩の上の方は、もっと古い時代ということになります。

ここの石鍋は、北は青森から、南は沖縄まで運ばれた記録があるそうです。この先の雪浦川まで下ろして、船で運んでいったのではないかということです。切り出した岩の塊のまま運び、加工は運ばれた先でされたそうです。主に、貴族の家で、山芋や葛の煮炊き用として使われていたそうです。高温で割れる性質があります。

遥か昔のノミの音が聞こえてきそうな神秘的な風景です。何人くらいの人が、どんな格好で、どんなことを話しながら、どんな想いで石を掘っていたのかな・・・。お腹もすいただろうに、何かここで食べていたのかな・・・。重い石をどんなにして運んだのかな・・・・。

あと少しで掘り出せそうな石鍋の跡。作業途中のこんな石鍋の跡が、岩には沢山刻まれたまま残っています。・・・どうしてここでやめちゃったの?やめなきゃいけない理由があったのかな?・・・・

この深い裂け目の凄さ 先人が残した遺産。遥か昔、こだましただろうノミの音や、男たちの話声や笑い声が、苔むした岩にまだ浸み込んでいるよう。そんな時代があったことを、後世に伝えていきたいね

帰り道は、足も軽やか。最高の歴史ロマン探検でした。

西海市内、長崎市内のほか、福岡、口之津、世知原などからも参加してくれました。何かの縁で、不思議なつながりで、ここで出会えたことに感謝しています。ありがとうございました

西海市には、まだまだ面白いものが沢山あるんですって 見なきゃソンソン。知らなきゃソンソン。

林吉行さんと行く「西海市歴史ロマン探検隊」第二弾も企画しますね。待っていてくださいね。

今日は、いい一日でした。みなさん、ありがとう。また、会いましょう。

 

☆ところで、「年配者も移住したいのですが・・・」と最後に話してくださった方がいましたが、どうぞ、大歓迎です。シニア世代の移住者も楽しく暮らしていますよ。西海市でも、NPO法人雪浦あんばんねでも、移住相談を受けつけています。希望があれば、空き家を探したり、ご案内することもできます。どうぞ、気軽にお問い合わせください。このホームページにメッセージを送ってください。お待ちしています。


ゆきや

MORITAYA

あんばんね農園

雪浦ウィーク

音浴博物館

森のようちえん