雨のくんちでした。10月22日、23日。雨で、2日間ともしゃぎりの行列ができないのは、20年ぶりくらいではないだろうか…という声もききました。
今年は、上の宮でのみの しゃぎりです。12時半ごろから上のお宮の周りは人でいっぱいです。
神事の前に、しゃぎり。いつも練習していた場所だけど、今日はきちんと衣装を着て、気が引き締まっています。
笛は、神社の外から。
しゃぎりを外から見つめる、舞姫たち。
しゃぎりが終わると、神事が始まります。例年は、神事の時は、あまり人もいなくって、ひっそりとした中で行われますが、この日は、この人だかり。
神事も無事終わり、集まった人たちも、ほっとします。
今日まで、よく練習をがんばってきましたね。とても奇麗でしたよ。
お宮からの風景。美しい雪浦です。
雨除けのビニールをかけて、ご神体を運び出します。
お宮の階段を下って・・・
車で、下宮まで運びました。
下宮でも同じく神事が行われます。
この日は、飛び入りで、笙の笛の生演奏が。まさに、天の声。素晴らしい音でした。ありがとうございました。
舞姫のお母さんたち。娘の晴れ姿の記念写真を撮っていました。
・・・・・・・・・・・と終わらないのが雪浦くんち。
くんちの夜の 無礼講の直会(なおらい)が、またすごいんです
各家々では、このようにご馳走が並びます。
上の写真のお椀は、「がねじる」といって、雪浦くんちの名物です。つがねというカニをすりつぶして作った汁物です。珍味です。おいしい
一昔前までは、次から次へ、お客さんが入ってきて、家のご主人も知らない人も、一緒に飲んだり食べたりしていたそうですが、今は、事前に声をかけていただき、お伺いするようになってきています。
この日は、親しい、三軒のお宅におじゃましました。ごちそうさまでした。ありがとうございました。
翌日は、下の宮から、上の宮にご神体を戻します。二日目のも雨のため、しゃぎりの行列はありませんでした。
雨も、そんなにひどくなく、緑鮮やかな、しっとりとしたくんちでした。
雨のくんちも、たまには、いいですね
雪浦くんちは、雪浦の氏神様を祀っている熊野神社の秋の大祭です。江戸時代から400年近く受け継がれてきました。400年近くすごいですね
雪浦くんちのシャギリは、「砂切」と書きます。このように書かれるシャギリは、雪浦だけだそうです。(長崎のくんちは、「シャギリ」とカタカナで書かれます。)
担がれた大太鼓を宙を舞いながら跳ね回るようにして叩くのが雪浦の独特なスタイルで、この激しい動きが、砂を切るようであることから、「砂切」と書かれるようになったようです。
雪浦の砂切は、大変独特で、日本全国どこを探してもないそうです。跳ねるようにして叩く太鼓、紐がたくさん付いた衣装などから考えて、朝鮮の方から伝わってきたものではないかとも言われています。
熊野神社の由来についても定かではありませんが、延宝5年(1677年)に、大村藩主 大村純長(すみなが)が、当時の雪浦の領主に命じて、領内の安全と豊作祈願のために建立したものと言われています。現在の社殿は、昭和5年(1930年)に、再建されたものです。
舞姫による「浦安の舞」は、全国的に浦安の舞が広められた最初の年である昭和15年から、雪浦でも奉納されるようになり、その歴史は75年に及びます。