この日は、小学校3年生の社会の学習。七輪でお餅を焼きました。
3年生は、「昔の道具」を学習しています。
道具は昔から現代まで、刻々と変化してきています。道具が変化してきたのは、その時代の人々が「もっと早くできたら、もっと楽にできたら、もっと軽かったら・・・」といった道具に対する思いがあったから。
昔の人の思いを知り、私たちの未来まで思いをめぐらしたいと、今回、地域のおばちゃんに協力を頼みました。
田﨑さん、今村さん、和田さん、堀川さん(左から)。寒い中、ありがとうございました。
まず、お餅を切ります。
まな板に大きな包丁がついている道具は、「藁切(わらきり)」といいます。これは、今村さんの家から借りてきました。
昔は、畑を耕すために雪浦の各家々では牛を飼っていたんですって。その牛にあげる藁を切るのに使っていた道具です。今でも、硬くなった鏡餅を切るときにも使っているそうです。
かんころもちは、この日のために、堀川さんが7本も作ってくださいました。ありがとうございました。
さて、炭に火をつけていくのですが、焚き付けに使うのがこれ!
ビャーラ (なぜビャーラというんですか? 知っている方がいましたら教えてください)
乾燥させた枝や葉です。
七輪に炭を入れて、ビャーラをかぶせて・・・
火をつけます。
竹の筒で息を吹き込みます。(この竹の筒は大隅のおじちゃんがつくってくれました)
みんなで協力して空気を送り込むと…すごい煙。
ようやく炭に火がつきました。
こうして上からも空気を吹き入れます。
藁切で、藁を切る体験もさせてもらいました。危ないように見えますが、大人がしっかりと見守り、子供も危ないことを分かっているので、大丈夫!
炭に火が付いたら、もちを焼いていきます。火が強すぎたときは、網と七輪の間に石を入れて、火から遠ざけました。
お餅を焼きながら、おばちゃんたちに昔の話をたくさん聞きました。
本当に楽しそうです。
「昔の人は、ビャーラを集めるところからしなくてはいけないから時間がかかるね」
「ガスレンジだったら、カチャッで火が付くのに、炭だと火をつけるまでが大変なんだね」
「火加減も大変」
「でも、とってもおいしい」
「火を起こしながら、沢山お話ができるから楽しい」
沢山のことを学んだ一日でした。
雪浦小学校は、地域とともに、地域に根ざした特色ある学校づくりを推進しています。
幸運なことに、雪浦小学校は、雪浦集落の真ん中に位置し、地域の方にいつも見守られています。
学校では、経験と人間力豊富な地域の方の力が必要になるときが多々あります。
そんなとき、相談をすると、すぐに笑顔で学校に来てくれるのが雪浦の人たちなんです。
まさに、雪浦小学校は、地域と共に歩む「コミュニティースクール」です