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雪浦 熊野神社 宮守(みやもり)の想い

雪浦 真光寺の美しい石垣に沿って、熊野神社の石段は上る。

見上げた先に、はるかに続く石段。うだるような暑さに、この石段を上るのに若干の勇気がいたが、鳥居をくぐったとたん、涼しい風が吹いた。

・・・鎮守の森。

雪浦を守ってくださる神様が降りてくる森・・・。

熊野神社へ続く石段が、いつも美しいのには理由があった。

熊野神社の宮守(みやもり)高野秀男くん。東京の出身で5年前に雪浦に移り住んだ。宮守の仕事を引き受けて2年目だという。

月に2回、1日と15日に神社に続く石段の草取りをして、ほうきで掃く。

大変な仕事だ。特に夏は暑く、草は生い茂る。3時間から4時間くらいはかかるという。

神社の扉を開けて、風を入れる。榊、水、塩、床をきれいにする。これが宮守の仕事。裏方の仕事。

いつも神社がきれいなのには理由があったんだ。

年に6回ほどある神事の際には、宮総代さん達と一緒に準備をしたり、片付けをしたりと忙しい。

どんな気持ちで、この仕事をしているのかを聞いてみると・・・

「地域のためとか、そんな気持ちでしているんじゃないんです・・・。地域のためって思ってしても、僕がこんなことをしているのはみんな知らないし、感謝もしてくれない。そんなんじゃ続けられない・・・。ここをきれいにすることで、自分の心を掃除していると思ってやっているんです。自分のためにしていると思っています。そして、それが、地域のためになれば、いいと思って・・・・。」

「雪浦を守ってくださる地域の氏神様だから、みんなを幸せにしてくれるんです。もっとたくさんの人にここに訪れてほしいな~って、思います。」

高野君の笑顔は、まぶしかった

神社から見る雪浦は、穏やかで美しい。不思議な力に守られているのを感じた。

 

熊野神社の秋季大祭 雪浦くんちは、10月21日・22日。今年は、中区の「豊年太鼓」の奉納踊りがあります。

熊野神社の由来については定かではありませんが、延宝5年(1677年)に、大村藩主 大村純長(すみなが)が、当時の雪浦の領主に命じて、領内の安全と豊作祈願のために建立したものと言われています。現在の社殿は、昭和5年(1930年)に、再建されたものです。


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